社長の独り言

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社長の独り言 Vol.228 =平昌オリンピック(その1)=


2018年4月1日
●2月の17日間、世界の若者が、最高のパフォーマンスを出そうとして生まれる筋書きのないドラマに、目頭をあつくした人は多かったのではないでしょうか。今回は史上最多13個のメダルを日本の選手人は獲得しました。金メダルを取り、日本の国歌が流れ、国旗掲揚される時、自分が日本人である事のうれしさを感じました。
 
●その中で羽生結弦は、11月のNHK杯の練習中に、ジャンプの着地に失敗して右足首にケガを負ってしまいました。どのような結果になるのだろうかと開幕まで、誰もがハラ
ハラしたのではないでしょうか。競技になると皆の不安を一掃するかのように、五輪2連覇を達成しました。「金メダルを取る事を一度も諦めたことはなかった」という執念は、自らが東日本大震災を被災し、被災地を思う心が後押ししたと思います。どん底から頂点に這い上がる姿は、困難に立ち向い乗り越えようとする人たちに最高のメッセージとなったでしょう。
 
●オリンピック前の3ヶ月間、不安と戦う毎日、痛み止めを使ったそうです。痛み止めを使うとどのようになるか分かりますか、自律神経が乱れ、臓器が狂い始めます。内臓は硬くなりひどい便秘にもなります。すると身体の中にあるセンサーの感覚が激変します。スケートでは、特にセンター(身体の中にある軸)の感覚が重要です。しかし彼はそこを乗り越え金メダルを得たのです。そして最終競技終了後、完治していない右足に手をやり、撫でている姿に、又その後の彼のパフォーマンスに彼の人柄が出て、その振る舞う姿には王者の風格が漂っていました。ただ今回の彼の氷上の演技には、以前に感じた最高というまでの感受を、私の身体はしませんでした。
 
●私の身体は地球の重力と一体化した瞬間の動きを見ると、「五感の涙」が出てきます。不思議な涙です。例えば2006年のトリノオリンピックで日本人選手の中で唯一のメダル、それも金メダルを獲得したフィギュアスケートの荒川静香の舞いです。「トゥーランドット」の曲に乗りイナバウアーを舞う姿にその涙が出ました。今もそのビデオを撮っていますので時々見ますが、やはり同じ涙が出ます。この左の写真をみて何か不思議さを感じませんか。ゆるみと重力が一体化した極限の動きです。でも彼女は、私が熱烈なファンになるタイプの女性ではありません。
 
●その不思議な五感の涙を流させたパフォーマー達がいました。高木美帆が引っ張る女子のパシュートチームです。一糸乱れない世界一美しい隊列を組んで空気抵抗を最小限に抑えた走法です。特に決勝での最終コーナーの姿に、神々しさを感じ、涙が自然と出てきました。そして「ヤッター」と飛び上がっての歓喜です。
 
●走者各個人の記録では、決勝で対戦したオランダのほうが完全格上です。体力的に劣る日本がなぜそれに勝てたのか。そこに日本人に流れる「和する」意識風土があったからと思いました。

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